山形と新潟にまたがる大山塊、朝日連峰。高度経済成長期、自然破壊が急速に進んだ時代、いち早く朝日のブナ林を守ろうとした人がいた。朝日連峰の大自然と共に生きた伝説の山人(やまうど)、志田忠(ただ)儀(のり)。マタギとして生涯50頭もの熊を仕留め、山菜採り、キノコ採り、渓流釣り、101歳で亡くなるまで、その生涯を朝日の自然に捧げた。志田忠儀さんを慕い、自らも朝日連峰の登山口にある鉱泉宿を営んだ西澤信雄さんは、彼を「人間の中に自然が見え、自然の中に人間が見える人」と言い表している。山と自然と、共に生きてきた志田忠儀はどんな人間で、朝日のお山をどんな目で見ていたのだろう。家族や関係者の証言、そして、朝日連峰の大自然から志田忠儀の思いを辿ってみる。志田さんを良く知り、朝日連峰の天狗小屋管理人を務める鈴木正典(まさのり)さんの先達で、TUY大塚美咲アナウンサーが志田さんが本拠地とした天狗角力取山、障子ヶ岳、寒江山、竜門山と朝日連峰3日間の縦走に挑み自然と人間の関りを考えていく。
出演者:天狗小屋管理人 鈴木正典(志田忠儀氏をよく知る)
大塚美咲(TUYアナウンサー)